HP EliteBook X 14" G1i Review

軽量ビジネスノートの決定版か。HP EliteBook X G1iはAI時代のワーカホリックに最適な相棒だが、クリエイターやゲーマーは要注意。

CPU Intel Core Ultra 7 268V
RAM 32 GB
Storage 1 TB
Screen 14" 1920x1200
GPU Intel Arc 140V
OS Windows 11 Pro
Weight 1.2 kg
Battery 68 Wh
HP EliteBook X 14" G1i laptop
75.3 総合スコア

30秒まとめ

HP EliteBook X G1iは、1.2kgの軽量ボディに32GB RAM、Thunderbolt 4とWi-Fi 7を詰め込んだビジネス特化型ノート。AI処理を想定したCore Ultra 7とNPUが特徴ですが、ゲーム性能は22点でゲーマーには不向き。価格は1400ドルからとお得な場合があり、ビジネスユーザーには強く推せる一台です。

概要

HP EliteBook X G1iは、ビジネスユーザー向けに設計された14インチのウルトラブックです。最新のIntel Core Ultra 7 268Vプロセッサと32GBのLPDDR5Xメモリを搭載し、AI処理を意識した作りがウリ。重さ1.2kg、薄型ボディで、一日中持ち歩いても負担になりません。HPのEliteBookシリーズはビジネス向けに信頼性とセキュリティを重視していますが、今回のモデルは特にNPUを活かしたAIワークロードに対応するところが新しい。 このラップトップの面白いところは、GPUにIntelの統合型Arc 140Vを採用している点です。それゆえゲーミング性能は期待できませんが、オフィスワークや軽いクリエイティブ作業には十分。タッチ対応のIPSディスプレイは500nitの明るさで、屋外でも見やすく、sRGB 100%カバーなので色の再現性も良好です。エンタメや学生利用にもそこそこいける、マルチな一台です。 ただ、このマシンを選ぶなら、どんな仕事をするかがカギ。AI開発のプロトタイプから、大量のExcelシートを扱う経理、出張の多い営業職まで、幅広く刺さります。でも、3Dゲームや4K動画編集をガッツリやる人には向きません。そのあたり、後で詳しく見ていきましょう。

パフォーマンス

CPUのCore Ultra 7 268Vは、2.2GHzの8コアで、当サイトのデータベースでは同カテゴリの65パーセンタイルと、まずまずの位置。実際の作業では、ブラウザのタブを30枚開いても、Officeアプリを複数同時に動かしても、もたつきは感じません。ただ、Ryzen 7やM5 Proチップと比べると、マルチコアの重い処理では一歩譲ります。NPUを搭載しているので、Windows Studio EffectsやローカルLLM推論のようなAI機能はそこそこサクサク動くのが強みです。とはいえ、本格的なディープラーニングのトレーニングにはパワー不足。 統合GPUのArc 140Vは、64パーセンタイルと平均的。軽い写真編集や動画のトリミングなら問題ありませんが、『Cyberpunk 2077』はまず無理。当サイトのゲーミングスコアはなんと22点と、完全にゲーム向けではないというデータが出ています。そのかわり、メディアエンジンが新しいので、AV1デコードは得意。ネットフリックスを4Kで見る分には快適ですし、外部ディスプレイに出力すれば、オフィス作業でもマルチタスクがはかどります。

パフォーマンス偏差値

CPU 65.3
GPU 64
RAM 93.3
Ports 85.7
Screen 72.9
Portability 86.7
Storage 81.3
Reliability 31.5

メリットとデメリット

Pros

  • 驚異の軽さ(1.2kg)でカバンに入れても気にならない 93th
  • 32GBの大容量RAMで重いマルチタスクも安心 87th
  • Thunderbolt 4を含むUSB-C×3にUSB-AとHDMI 2.1、ポートが充実 86th
  • 500nitの明るいタッチディスプレイ、sRGBカバー率100%で色が正確 81th
  • Wi-Fi 7対応で将来のネットワークにも備えられる

Cons

  • ゲーム性能は壊滅的(22点)、3Dゲーム好きには完全に不向き 32th
  • 当サイトの信頼性スコアが31パーセンタイルと低め(過去モデルのデータも含む)
  • メモリがオンボードで増設不可、後から拡張できない
  • リフレッシュレート60Hzなので、動きの速いゲームやスクロールがカクつく
  • 解像度が1920×1200と、このクラスではやや平凡、QHDや4Kが欲しい人には物足りない

スペック

全スペック一覧

Processor

CPU Intel Core Ultra 7 268V
Cores 8
Frequency 2.2 GHz
L3 Cache 12 MB

Graphics

GPU Intel Arc 140V
Type integrated
VRAM 16 GB
VRAM Type Shared

Memory & Storage

RAM 32 GB
RAM Generation LPDDR5X
Storage 1 TB
Storage Type NVMe SSD

Display

Size 14"
Resolution 1920 (Full HD)
Panel IPS
Refresh Rate 60 Hz
Brightness 500 nits
Color Gamut 100% sRGB

Connectivity

USB-C Ports 3
USB Ports 1
Thunderbolt Thunderbolt 4
HDMI 1x HDMI 2.1
Wi-Fi Wi-Fi 7
Bluetooth Bluetooth 5.4

Physical

Weight 1.2 kg / 2.6 lbs
Battery 68 Wh
OS Windows 11 Pro

コストパフォーマンス

価格は販売店によって1400ドルから3627ドルと、2227ドルもの開きがあります。流石に3600ドル出すなら、もっと高性能なノートが買えるので、上位の価格帯は現実的じゃないですね。でも1400ドルで手に入るなら、32GB RAMに1TB SSD、そして最新のWi-Fi 7を備えたビジネスノートとしてはかなりお買い得です。同じ価格帯の競合と比べても、これだけのポートと軽さを持つWindowsマシンは貴重。 ただ、MSI Prestige 13 Evoなど、さらに軽量でCPU性能が近いマシンもあるので、よく比較してほしい。とはいえ、HPのEliteBookは企業向けの管理機能やセキュリティチップ(vPro対応)を備えている点で、一般のコンシューマー向けラップトップより安心感がある。IT部門のある会社で使うなら、この追加の価値は馬鹿にできません。

Price History

New Refurbished
$1,000 $2,000 $3,000 $4,000 5月2日5月22日 $2,339

競合製品との比較

同じような薄型軽量ノートだと、Samsung Galaxy Book5 Proがライバル。有機ELディスプレイの美しさやCPU性能では互角以上ですが、HPほどのポートの豊富さやvProには対応していません。もしディスプレイの美しさを最優先するならGalaxy、拡張性と管理機能をとるならHP、という選び方です。 ゲームもやるなら、ASUS ROG Flow Z13やLenovo Legion Pro 7iが選択肢に入ってきます。ROG Flowは小型ながらモバイルGPUを積んでいますが、重さとバッテリ持ちで劣ります。Lenovo Legion Pro 7iはデスクトップ級のパワーがありますが、2.5kg超でとても毎日持ち歩く気にはなれません。つまり、HP EliteBook X G1iは「動くオフィス」であり、ゲーミングマシンとは全く別の生き物です。MacBook Pro M5 ProはWindowsが必要な人には選択肢にならず、互換性の壁があるので比較から外します。

Spec HP EliteBook X 14" G1i Apple MacBook Pro M4 Max ASUS ROG Flow GZ302EA-XS99 Lenovo Legion Pro Series Legion Pro 7i Gen 10 MSI Prestige PRE13EVOA2088 Samsung Galaxy Book5 Pro NP940XHA-KG3US
CPU Intel Core Ultra 7 268V Apple M4 Max AMD Ryzen AI Max+ 395 Intel Core Ultra 9 275HX Intel Core Ultra 7 258V Intel Core Ultra 7 256V
RAM (GB) 32 48 128 32 32 32
Storage (GB) 1024 2048 1024 1024 1000 1000
Screen 14" 1920x1200 14.2" 3024x1964 13.4" 2560x1600 16" 2560x1600 13.3" 2880x1800 14" 2880x1800
GPU Intel Arc 140V Apple (40-Core) AMD Radeon NVIDIA GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU Intel Arc Intel Arc
OS Windows 11 Pro macOS Windows 11 Pro Windows 11 Home Windows 11 Home Windows 11 Home
Weight (kg) 1.2 1.6 1.2 2.7 1 1.2
Battery (Wh) 68 72 70 99 - 15
Compare Compare Compare Compare Compare
Product CpuGpuRamPortScreenCompactStorageReliability
HP EliteBook X 14" G1i 65.36493.385.772.986.781.331.5
Apple MacBook Pro M4 Max Compare 91.518.391.980.298.966.794.695.9
ASUS ROG Flow GZ302EA-XS99 Compare 95.180.299.977.78992.581.357.9
Lenovo Legion Pro Series Legion Pro 7i Gen 10 Compare 96.590.190.298.194.28.481.378
MSI Prestige PRE13EVOA2088 Compare 62.76480.883.589.795.373.357.9
Samsung Galaxy Book5 Pro NP940XHA-KG3US Compare 66.16480.866.89384.973.378

よくある質問

Q: このノートパソコンで最新の3Dゲームをプレイできますか?

いいえ、本機の統合GPU Intel Arc 140Vでは最新のAAAタイトルはまともに動きません。当サイトのゲーミングスコアは22/100で、軽量なインディーゲームやブラウザゲームならなんとか動く程度です。

Q: RAMを自分で増設できますか?

残念ながら、メモリはオンボードのLPDDR5Xで、後から増設することはできません。32GBの容量で一般的なビジネス用途には十分ですが、64GBが必要な作業には最初から別のモデルを選ぶ必要があります。

Q: バッテリーの持ちはどのくらいですか?

68Whのバッテリーを搭載し、FHD+ディスプレイと省電力CPUの組み合わせで、一般的なオフィスワークなら8~10時間程度は持続すると予想されます。ただし、輝度を最大にしてAI処理を連続して行うと、半日程度に短縮される可能性があります。

Q: ディスプレイはクリエイター向けの作業に耐えますか?

sRGB 100%カバーで500ニトの明るさがあるため、WebコンテンツやSNS向けの画像編集には十分です。ただ、解像度が1920×1200で60Hzのため、DCI-P3の広色域や4Kを求めるプロの写真家や映像編集者には物足りません。

おすすめできない人

ゲーミングや重い3Dレンダリングを目的にするなら、このマシンは買ってはいけません。Arc 140Vは、軽量ノートとしてはよくできていますが、本格的なGPUとして見ると力不足です。数十万円出してゲームがまともに動かないのでは話になりません。そうした用途には、RTX 4060以上を積んだROG Flow Z13や、Lenovo Legionシリーズを選びましょう。 また、常に最高のディスプレイ品質を求めるクリエイターにもおすすめしません。色域はsRGBまでしかなく、リフレッシュレートも60Hzと平凡。2-in-1の柔軟性もありません。同じ価格帯なら、有機EL搭載のSamsung Galaxy Book5 Proや、MacBook ProのRetinaディスプレイの方が、目で見てわかるレベルの違いがあります。

総評

出張やリモートワークが多く、Word、Excel、Teams会議を1日中こなすプロフェッショナルには、これ以上ない相棒です。32GBのメモリと最新のWi-Fi 7で、混雑したWi-Fi環境でも通信が安定し、Thunderbolt 4でドックにつなげばデスクトップのように使えます。AIを使った機能もこれから増えていくので、vProとNPU搭載は将来への投資としても悪くない。 でも、動画編集や3Dモデリング、あるいは気軽にゲームをしたい人には完全にミスマッチ。そういう用途なら、素直にASUSやLenovoのゲーミングノート、またはM5 Pro搭載のMacBook Proを狙うべきです。HP EliteBook X G1iは「仕事を快適にこなすための道具」と割り切れる人にこそおすすめします。

用途別スコア

Overall (75.3)Gaming (22.1)Compact (85.6)Creator (39.2)Student (76.8)Business (74.3)Developer (74.2)Entertainment (77.7)